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これがイチ押し、アメリカン・ドラマ 第92回 “THE BOYS PRESENTS: DIABOLICAL”

これがイチ押し、アメリカン・ドラマ  第92回 “THE BOYS PRESENTS: DIABOLICAL”
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    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系、ケーブル系各社に[…]

    “Viewer Discretion Advised!”
    これがイチ押し、アメリカン・ドラマ
    Written by Shuichiro Dobashi 

    第92回“THE BOYS PRESENTS: DIABOLICAL”
    “Viewer Discretion Advised”は海外の映画・テレビ番組等の冒頭で見かける注意書き。「バイオレンスやセックス等のコンテンツが含まれているため、視聴の可否はご自身で判断して下さい」という意味。

    今、アメリカ発のテレビドラマが最高に熱い。民放系・ケーブル系に加えてストリーミング系が参戦、生き馬の目を抜く視聴率レースを日々繰り広げている。その結果、ジャンルが多岐に渡り、キャラクターが深く掘り下げられ、ストーリーが縦横無尽に展開する、とてつもなく面白いドラマが次々と誕生しているのだ。このコラムでは、そんな「勝ち組ドラマ」から厳選した、止められない作品群を紹介する。
     


     

    “The Boys”発の過激で痛快なスピンオフ・アニメ!
    待ちに待った新シーズンの配信が始まった“The Boys”。
    まずはおさらいから。
    “The Boys”はDCコミックスから生まれた、Amazon Primeのカルト的超人気ドラマ。ダークサイドに堕ちたスーパーヒーロー軍団に立ち向かうフツーの人間たちを描く、大人向けのアクション・ブラックコメディだ。
    邪悪な巨大企業ヴォート(“Vought”)は、特殊能力を生成する薬物「コンパウンドV」を使って、スーパーヒーローたちを「大量生産」している。その中でも、人気トップのホームランダーをリーダーとするスーパースター軍団は、「ザ・セブン」と呼ばれる。
    ヴォートは巧みなマーケッティングでヒーロー像を演出し、失敗は隠蔽し、大きな政治力と巨額の利益を手にする。スーパーヒーローたちは退廃していて、メディアと一般大衆は欺かれているのだ。

    だが、打倒ヴォートを目指すアウトロー軍団が存在した。それが、元FBI捜査官ビリー・ブッチャー率いる“The Boys”だ!(詳細は本ブログ第63回を参照。)

    今回紹介する“The Boys Presents: Diabolical”は、“The Boys”のDNAを100%受け継ぐ、過激で痛快なスピンオフ・アニメ・アンソロジーなのだ!
     

    “The Boys”愛にあふれる8つのショートストーリー!
    エピソード1:
    古き良き時代の”cartoon”風。ヴォートで働く教育係のドクターが、殺処分されるスーパーベイビーを助けるために孤軍奮闘する。
    コメディアンのセス・ローゲンが共同脚本。
     

    エピソード2:
    “Rick and Morty”(本ブログ第66回参照)風。まったく役に立たないスーパーパワーを持つ、コンパウンドVの残念な失敗作たち。彼らは自分を見放した両親に凄絶な復讐を計画する。ホームランダーも登場。
    “Rick and Morty”のクリエーター、ジャスティン・ロイランドが共同脚本と3キャラの声を担当。
     

    エピソード3:
    “The Boys”のオリジナル・コミックブック風。ビリー・ブッチャーはスーパーヒーローを顧客とするヤクの売人に近づき、残忍な秘密作戦を仕掛ける。ホームランダー、クイーン・メイヴ、ヒューイが登場する。
    オリジナルの原作者ガース・エニスが脚本。
     

    エピソード4:
    普通の現代アニメ風。ヴォートの新製品は、容姿を自在に変えられる活性化クリームだ。平凡な青年が、SNSで意気投合した女性をゲットするために、その試作品を使ってしまう。
     

    エピソード5:
    日本の少女アニメ風。孤独な少女が偶然手に入れたコンパウンドVを飲むと、翌朝生まれたのは何と生命を持つ〇〇〇だった! 元ザ・セブンのディープが登場。
     

    エピソード6:
    スーパーヒーロー・アニメ風。互いに一目ぼれして結婚したスーパーヒーロー夫婦は、倦怠期で喧嘩が絶えず離婚寸前。8歳の娘が一計をめぐらすが…。
    主役ヌビアンの声は、アベンジャーズのウォーマシンことドン・チードル。
     

    エピソード7:
    韓国風。ヴォートに勤める清掃係の老人が、不治のガンで苦しむ妻を救うために、コンパウンドVを盗み出すが…。
    脚本はコメディアンのアンディ・サムバーグ。
     

    エピソード8:
    “Invincible”(本ブログ第83回参照)風。ホームランダーの新人時代が描かれる。ブラック・ノワールと組まされたホームランダーは、手柄を焦ってとんでもない失敗をやらかす。
    ホームランダーの声はオリジナルのアントニー・スター。”Invincible”のクリエーター、サイモン・ラシオッパが脚本。

    いずれのストーリーも奇想天外で、“The Boys”愛にあふれている!
     

    エグい、グロい、ちょっとエロい、“The Boys”の拡張世界!
    “The Boys”シーズン3の制作は、新型コロナのパンデミックにより大幅に遅れていた。そこでショーランナーのエリック・クリプキは、リモートで作れるアニメ作品をシーズン3へのブリッジとした。
    ファンサービスの鑑ではないか。
     

    オリジナルの世界観はそのままに、パロディではなくバックストーリーを作った点に本作の価値がある。各エピソードは異なるスタイルとトーンで飽きさせない。しかも1話約15分なので、スキマ時間を使って手軽に楽しめる。リモートワーク中にこっそり観るのもいいだろう(よくないか)。
     

    「18+」「暴力」「暴言」「喫煙」「飲酒」「薬物の使用」「肌の露出」「性的なコンテンツ」。―これらは、冒頭画面に並ぶAmazonからのあらゆる警告だ(ここで怯まないこと)。アダルトアニメの王道を往く作品で、“The Boys”のブラックな笑いも健在。ハートウォーミングなシーンをさりげなく見せるバランス感覚も絶妙だ。
     

    “The Boys Presents: Diabolical”は、“The Boys”の拡張世界。そのDNAを100%受け継ぐ、エグい、グロい、そしてちょっとエロい、過激で痛快なスピンオフ・アニメなのだ!
     

    本作もAmazon Primeオリジナルで、邦題は『ザ・ボーイズ ダイアボリカル』。
    ここまで読んだそこのあなた、“The Boys”未体験でも既に十分な知識があります。直接本作を視聴いただいても問題ありません。
     

    本家“The Boys”のシーズン3は6月3日に配信がスタートし、7月8日にシーズンフィナーレを迎える。何とザ・セブンの劇中映画“Dawn of the Seven”のプレミア試写会で幕を開ける凝りようだ。しかも驚きのスターのカメオ出演を含む至れり尽くせりのサービスぶりで、副題までつけるなら“The Boys: Bigger, Funnier & Crazier”といったところか。
     

    尚、Amazon Primeオリジナル・アニメでは、“The Legend of Vox Machina”(『ヴォクス・マキナの伝説』)もお勧め。RPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』から生まれた、ファンタジー・アクションだ。
     

    原題:The Boys Presents: Diabolical
    配信:Amazon
    配信日:2022年3月4日
    話数:8
     

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    Artist: Maurizio Graf, composed by Ennio Morricone
    Movie: “The Return of Ringo” (1965)

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    写真Written by 土橋秀一郎(どばし・しゅういちろう)’58年東京生まれ。日本映像翻訳アカデミー第4期修了生。シナリオ・センター’87年卒業(新井一に学ぶ)。マルタの鷹協会会員。’99年から10年間米国に駐在、この間JVTAのウェブサイトに「テキサス映画通信:“Houston, we have a problem!”」のタイトルで、約800本の新作映画評を執筆した。映画・テレビドラマのDVD約1300本を所有。推理・ハードボイルド小説の蔵書8千冊。’14年7月には夫婦でメジャーリーグ全球場を制覇した。
     
     

    ◆バックナンバーはこちら
    https://www.jvta.net/blog/5724/


     

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